サッカー(ヴェルディ)以外の日常を綴ります。
http://cycun1944.blog.fc2.com/
--
--.--.--
--:--
 
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
 
編集[管理者用] このページのトップへ

 

Mon
2012.06.11
17:29
 
乳頭温泉


旅行へ出かけた。
お決まりの旅行記を書いても芸がないから、
今回はタイトル通り、
「旅の記憶」をテーマに話そうと思う。
またまた実のない話になるだろう。
事前に断っておく。
それで許される訳ではないだろうけど。


旅した場所は秋田県乳頭温泉郷。
高校の山岳部以来、
実に15年ぶりに訪れた。
山間を慣れないドライブ。
昔訪れた時は、
たぶん徒歩だったか。
最初はそれくらいの記憶しかなく、
当時の事は朧げにしか憶えていなかった。
もう忘れた。
そう思い込んでいた。
ところが実際に現場へと足を踏み入れると、
忘れたはずの記憶が蘇るのだから不思議である。
もちろん多くは他愛もない内容だ。
思い出したとて、
とりたてて語るまでもない。
この川を見たことあるなとか、
あいつとあいつがここで喧嘩したんだっけとか、
その程度である。
でも大切なのは思い出した内容ではない。
蘇った記憶が意外と鮮度を保っていた事に僕は驚いたのだ。
それはまるで記憶を保管する大きな蔵に、
長い間大切にしまわれていた様。
あるいは旧友と再会したみたいな、
なんだか特別な再会に思えた。
「旅の記憶」。
僕は今その事について考えている。


ひなびた温泉宿に佇み、
高校時代の記憶と再会して思った。
旅路とは、
旅を終えた後にも続いているのではないのかと。
こうやって15年ぶりに旅の記憶が戻り、
初めて気づくのである。
些細な思い出ではあったけれど、
それは15年経った今でも確かに旅の匂いがしていた。


つまりは各々の記憶の蔵に、
旅の想い出は保管されているのだろう。
それは普段は影を潜めていて、
ふとした時に表面に現れるのだ。
旅特有の匂いを伴って。
だとするならば、
僕と一緒に旅した人の記憶の蔵には、
少なからず僕に関する事がしまわれるのではないか。
わざわざ東北の山奥で僕は、
いったい何を考えているのだろう。
それでも急に振り出した雨を避ける術がないのと同じ様に、
そんな夢想から離れる事が出来なくなった。


考えてしまった。
いま旅を共にしている人の中には、
今日の僕が記憶されるのだと。
想像してしまった。
時が経ち何かのキッカケで当人が今日を思い出した時、
記憶の中の僕がひどく情けなかったらどうしよう。
…それは避けたい。
身近な人ならより一層避けたい。
不安定なiPhoneの電波状況を眺める。
どんよりした灰色の雲が僕を覆う。
よくよく思い返してみると、
昔から他人の視線を気にするタイプであった。
僕は女々しい人間なのだ。
しかし言い訳をするならば、
時を経ても残酷なまでに美しく鮮度を保っている旅の記憶が、
僕を執拗に女々しくしているのかもしれない。


相変わらず雨は降ったり止んだりを繰り返している。
東北も梅雨入りをしたのだろうか。
ちょっとやそっとで運転技術が向上する訳もなく、
それでいて僕は僕自身を装う術を知らない。
旅の最中だからなおの事。
僕は15年ぶり訪れた乳頭温泉郷で、
高校時代の記憶を呼び覚ました。
もしかしたら同じように、
15年前の裸の僕を高校時代の仲間が思い出すかもしれない。
その時の僕は、
たいそう情けなくて間抜けである可能性も否定できない。
やっぱりそれは恥ずかしい。
でも僕は救いを見つけた。
僕は今でも高校時代の部員と会い続けている。
会い続けているうちは、
あの日の僕を僕は覆せる。
会い続けているうちは、
変わった僕を見せる事が出来る。
救いは会い続けて変われる事。
そして…
変わったのならば、
また旅に誘うまでだ。
はぁ。。。
変な事を考えた。
どこまで伝わるのやら。


さて。
今回は雨の多い旅だった。
でも不快には思わなかった。
いつかまた思い出したい記憶になったから。
スポンサーサイト
 
Category * 小話
Trackback(0) Comment(0) 編集[管理者用] このページのトップへ

 

 
Comment

 

 Secret?

 

 

 

 
Copyright © 2017 新きっと鴨はシャイ, all rights reserved.
 
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。